とても魅力的な天然木ですが、それでもいくつか注意点があります。

商品の品質基準

【1】収縮

産地での天然乾燥のみであり、含水率は25~30%程度あります。そのため、施工後数か月経つと、幅・厚み方向で1~2mmの収縮が発生する場合があります。ただし、長さ方向にはほとんど乾燥の収縮は見られません。

【2】白太

部材の厚み、あるいは幅部分の面積の約20%までは許容されるものと致します。

【3】虫害

非常に小さな穴(ピンホール)を除き、基本的に許容されません。

【4】節

デッキ材使用としてのグレードにつき、板材ならば一面、角材であれば二面がクリアーであれば許容されるものとします。また、クリアー面においても小指の爪程度の大きさ(直径約10mm程度)の活き葉節は1mにつき2個程度までは許容されるものと致します。死節、穴節は許容されません。

【5】割れ/干割れ

長さ方向に発生した開いた割れ、裂けは許容されませんが、糸筋状のものは強度にはほぼ影響が無いために、長さ100mm程度までは許容されるものとします。また自然乾燥が進行する過程で生じる細かく短い干割れ(またはピリ割れ・毛髪割れ)は、部材面にかなり広がっている場合でも強度上問題ないことから、許容されるものと致します。

【6】曲がり/反り/変形

一般的にデッキ、または外溝用に使用される硬質材は、その乾燥過程で曲がりや反りが発生することを避けられません。しかしながら、一般的な国際基準として定着している規格に準じますので、長さ方向に発生する曲がり(刀反り)については、1mにつき10mm程度まで許容されるものと致します。また厚み・幅方向の反りについては、50mmにつき1mmまでは許容されるものと致します。

【7】樹液

本材に限らず、大半の濃赤色系の材は大なり小なり樹液(いわゆる灰汁)が滲み出ることは避けられません。これは本材においても同様です。従いまして、樹液に関しては許容されるものと致します。

【8】色

天然の無垢材のために、同一樹種でも色にはバラつきがあります。また桟干し乾燥の過程で、商品によってはその桟の跡が色濃く残る場合がありますが、強度品質には問題がないため、これは許容されるものとします。

【9】経年変化

他の無垢材同様、直射日光にさらされた場合、数か月後には色あせが始まり、1年程度の経年変化の結果として、灰褐色に近い色に変化していきますが、これは避けられませんので許容されるものと致します。

素材について

  • 弊社の天然木デッキ材は高耐久木材ですが、他の天然木と同様にピンホール(虫が通った穴)・やにつぼ・節・入皮・ささくれ・ひび・反り・色褪せなどが見受けられることがあります。
    また、天然木特有の「木目や木肌、色合いなどのバラツキ」があります。
    これらは、自然に起こる現象でありますが、強度上何の問題もありません
  • ウリン(ビリアン)、マサランデューバは赤い色のついた樹液が出ますので、汚れると困る物の近くでのご使用はお避け下さい。
  • 床板等は、自然の素材につき個体の色の差があります。色の濃い部材、薄い部材がありますのでご了承ください。
  • 弊社では、環境保全・環境保護に配慮した製品の製造・販売をしております。
  • 天然資源を有効に活用するため、商品の特性をご理解いただきますようお願いいたします。
  • 天然木の場合、商品の小口に乾燥防止のため、ロウを塗っています。
    基本的に端部は切り落として使用して頂くために、商品の寸法より数センチ長い材が納品されます。

樹液について

  • ウリン(ビリアン)、マサランデューバは、樹液が雨や水により染み出し、材に接している部分、たとえばコンクリート等を赤く染めてしまいます。
    この樹液の染み出しは半年程度(マサランデューバの場合もっと早く)でおさまりますが、場所によってはこの赤いしみが目立つ場合もあります。
  • 洗濯物を直接干したり、デッキ下を駐車場にするなど、汚れたら困るものの近くでのウリン(ビリアン)やマサランデューバのご使用は気を付けたほうがよいでしょう。
  • もし、樹液で汚れたコンクリートをきれいにしたい場合は、よく乾いた状態でたわしやモップでこする、あるいは中性洗剤での洗浄も有効です。
  • 樹液で汚れるのは濡れている場合です。乾いた状態でのご使用は全く問題ありません。

<樹液の対処方法実験>

樹液は天然の物で、全く無害の物ですが、景観からすると気になる方もいらっしゃるかと思います。
日頃のお手入れで、流れ出た樹液を綺麗に落とす対処方法を実験しました。

(1)ウリン材と木粉をコンクリートに置き、雨が降った状況を想定して、置き水をかけて一週間経過を見ました

(2)(3)ウリン材と木粉の樹液が赤茶色に染まり、広がりました。

(4)塩素系洗剤を使い洗浄すると、綺麗に落ちました。

※塩素系洗剤が、コンクリート等、材に及ぼす影響は不明ですが、よく水洗いする事は必要と思います。
※樹液が服に付着した場合でも、洗濯で落ちます。

経年変化/色の変化

ウリンやマサランデューバは最初は赤茶色をしていますが、年数がたつとどの材も味わいあるシルバーグレー色に変化します。

また、素材自体も設置後の時間経過と共に「伸縮」・「ひび割れ」・「色褪せ(日焼け)」等が発生することがあります(温度、湿度、紫外線、雨などの使用環境によります。)。

しかし、これらの経年変化は耐久性には全く問題ありません。

使用上の注意

  • 木材です。たき火、花火、たばこの火等による火災に十分ご注意ください
  • お子様などが、商品をなめたり、かじったりしないように十分ご注意ください。
    ※天然木自体に害はありませんが、万一ささくれなどがあると危険です。
  • 天然木(特にウリン)は水に濡れるとこげ茶色の樹液が染み出てきて下に落ちることがあります。樹液での汚れが付くことがありますので木部に直接洗濯物を干さないでください。雨等の影響で樹液が流れてコンクリート等の壁面の汚れることがあります。但しデッキ材の表面は乾けば汚れが付くことは無く、樹液の汚れも中性洗剤等で簡単に落ちます。それでも樹液のタレが気になるような場所での使用はあまりお勧めできません。(例えば下地が汚れると困る場所、デッキ下を駐車場として使用する場合などでの使用。)
  • フェンス等をむやみに揺らしたり、乗ったり、寄りかかったり、フェンスの上に重い物を載せないでください。
    フェンスは、落下防止柵としてのご使用は遠慮ください。
    ※ガーデニングの壁面プランター程度なら問題ありません。
  • ウリンやマサランデューバはササクレなどがおきにくい堅い木ですが、天然木のためササクレが出来る場合があります。製品部分などに直接肌で触れる場合に、ササクレなどによるけがに十分ご注意下さい。ササクレ等が見つかった場合は、サンドペーパーなどで取り除いて下さい。